ピースクラフツSAGA 佐賀の伝統工芸を支援するプロジェクト
つくり手

のごみ人形

愛らしいぬくもりを感じる土産物「能古見人形」

人形に込められた「こころのうるおい」の大切さ

「能古見(のごみ)人形」は、日本三大稲荷のひとつ、祐徳稲荷神社の参道で販売されている魔除け・開運の土産物。「義父が能古見人形を作り始めたのは昭和20(1945)年のこと。戦後に物資がなくなった時代、食物だけでなく<こころのうるおい>も大事だ、という思いに駆られて作り始めました」。能古見人形を製作する「のごみ人形工房」は、祐徳稲荷神社の程近く、鹿島市能古見に位置しています。「能古見人形でもっとも知られているのは昭和37年の年賀切手の図案に採用された卯(うさぎ)といった<十二支土鈴>。作り始めたのは義父が祐徳稲荷神社の宮司さんと親しかった関係で<何か縁起物の土産を>という依頼がきっかけでした。以来十二支土鈴はずっと作り続けている定番です」。十二支土鈴のほか、ひな人形や七福神などもありますが、ここ最近の人気は梟(ふくろう)で、生産に追われているのだとか。
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「ほっこり」した姿に土鈴の音色、一つひとつを個性として

「能古見人形は焼き上がると人形によって音色が違うんですよ。成形の時、型に手で粘土を押すものですから、微妙に厚さが変わるんですね。以前テレビ中継で紹介された際、能古見人形で<ドレミファソラシド>って音階を並べて作ってもらえませんか?と頼まれこともありましたが、それくらい音が変わるんです。そして人形のいちばんの特長は、九州という南国的な色合い、白地(胡粉)地にカラフルな絵付けをした姿でしょう。書き手によって絵付けの表情も違いますし、人形は目ひとつでまったく印象も変わります。義父の思いを忘れずに、一つひとつの人形の姿が、どこか<ほっこり>するように心がけています」。
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手作りの人形に求める「ふれあい」や「ぬくもり」

最近は工房に直接足を運ぶ方も増えてきたといいます。「ついこの間も、東京からリュックを背負った若い方が<十二支土鈴がほしい>と工房にいらっしゃいました。どんな工房で作っているか見てみたい、とおっしゃって。工房での制作を見て本当に喜んでいらっしゃいました。能古見人形をネットで知る方が多いようで、若い方でも手作りのものがほしい、という方が増えています。少しずつではありますが、機械的な世の中になると、人とのふれあいだとか手作りのぬくもりを求める時代になったのかな、と思います」。
工房のスタッフは現在3人。「能古見人形は機械生産で大量に作れるものではありませんから、一年間を通じて十二支土鈴づくりを行っています。義父からの作り手の思いと昔ながらの仕事を変えずに、このまま生産を続けていけたらと思っています」。

のごみ人形工房
のごみ人形
住所:鹿島市大字山浦甲1524
TEL:0954-63-4085

県内の伝統工芸制作者の課題や方向性は同じではありません。しかし、ひとつひとつ手作りで作られる工芸品を「より多くの人に知ってもらいたい、長く使ってもらいたい」という想いは一緒です。その想いをカタチとして届けるため、PWJは今後、さまざまな活動に着手します。佐賀の伝統工芸をまだ知らない人々へ向けての情報発信、チャネル開発、生活様式や生活者の意識の変化に対応した商品づくり。海外市場を見据えた商品開発や展示会の開催も計画中です。
次のステージを目指す伝統工芸のつくり手を支援することにより、PWJは佐賀県の地域振興に貢献したいと考えています。

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