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2018年3月31日

大人女子がときめく「かわいい」有田焼

有田焼の絵付作家、たなかふみえさんの銀彩鳥小花花型皿。七寸サイズで、ワンプレート料理を盛るのにちょうどいい

(写真すべて:下川一哉)

 

 有田焼の絵付作家、たなかふみえさんと出会ったのは2016年。佐賀県有田焼創業400年事業の一環で、私が執筆した書籍『きんしゃい有田珠玉の器紀行(CCCメディアハウス)』での取材現場でした。有田焼を心底「かわいい」と思ったのは、おそらく、たなかさんの器が初めてです。陶器にはほっこり温かくかわいい雰囲気の器がたくさんありますが、磁器にはそういう雰囲気はあまりありません。しかし、たなかさんの器は違いました。たなかさんは染付と赤絵を組み合わせた染錦の手法を主に用いますが、従来の豪華絢爛さやクラシックな雰囲気ではなく、かわいらしい雰囲気に仕上げる点が魅力です。「私が動物を描くと、まぬけな絵になっちゃうから」とたなかさんは謙遜して言いますが、その緊張しすぎないところがいいのかもしれません。同書の装丁写真にも選んだ銀彩鳥小花小蓋碗は、かわいさあまりに、取材時に衝動買いしてしまった商品です。染付の上に銀彩を載せた文様が、何かこう、乙女心をくすぐるのです。いまどきの言葉で言うなら、大人女子がときめく器でしょうか。

 ときめきは止まらず、先日、同じ文様の銀彩鳥小花花型皿も購入しました。これは高台がほとんどないので、洋皿のようにも使えます。私はこれを朝食用の皿として愛用しています。ほとんど毎朝摂る、トーストと卵料理と野菜を盛るのにちょうどいいサイズなのです。食べ進めるうちに現れてくる鳥の染付文様に、「おはよう」と思わず声をかけたくなります。

(杉江あこ/意と匠研究所)

 

Mar_recommend_02 2016年の取材時に衝動買いした銀彩鳥小花小蓋碗(右)と銀彩雨降り人物文︎小蓋碗(左)。小ぶりな碗なので、汁物よりはデザートを盛るのに向いている

 

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杉江あこ(すぎえ・あこ)
エディター、ライター
1973年、愛知県生まれ。1995年、大阪芸術大学卒業。同年、関西を拠点にフリーランス・ライターとして独立。2001年12月に上京。デザイン、アート、文芸、食、自然環境などを専門に雑誌、書籍、ウェブマガジンの編集と執筆に携わる。2008年〜2009年、日経デザイン編集に携わる。2014年4月、意と匠研究所を下川一哉と共に設立。

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