ピースクラフツSAGA 佐賀の伝統工芸を支援するプロジェクト
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2018年5月31日

いつも手元に置いておきたくなる木製の幾何学玩具

指先でチョンと押すだけでコロコロと転がっていく、飛鳥工房の木製玩具「ツーサークルローラー」。元々、ワークショップ用に開発された玩具(写真すべて:下川一哉)

 現在、飛鳥工房と商品開発を進めているのですが、今年2月、第1回ミーティングのために飛鳥工房を訪れた際、ショールームで見つけて思わず購入してしまったのが、この「ツーサークルローラー」という木製玩具です。これは2枚の円盤を垂直に組み合わせた製品で、昔からある幾何学玩具ですが、飛鳥工房らしくウォールナットとメープルの2つの樹種でつくられている点に惹かれました。事務所のデスクの上に置いているのですが、仕事の合間に、つい無意識に触ってしまうんです。指でこれを触っていると、とても安心するというかリラックスします。やはり木は人が触れて不快にならない素材。これがもしプラスチック製だったら買わなかったでしょうね。

 指でこれを押して転がすとコロコロと転がるのですが、ちょっと不思議な転がり方をします。2つの円盤それぞれに接地点が1つずつあり、転がると2つの接地点の位相が変化するので、まるでよろけているように見えるんだと思います。この不思議な転がり方は、ずっと見ていても飽きないですね。きっと子供なら転がる様子を純粋に楽しむのでしょうが、大人だと「どうしてこんな動きをするんだろう」とつい考えてしまう。

 デザイナーの目から見ても面白いなと思います。非常にシンプルな構成なんだけど、こんなにも人を楽しませる動きを生み出せるのかという点に感心します。最初にこの構造を考えた人はすごいですよね。大人も子供もペットも反応する、これは万能玩具だと思います(談)。(杉江あこ/意と匠研究所)

 

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仕事に欠かせないパソコンやペン、スケッチブックなどのそばに「ツーサークルローラー」が…

 

sumikawa澄川伸一(すみかわ・しんいち)
プロダクトデザイナー
1962年東京都生まれ。1984年千葉大学工学部卒業、同年ソニーに入社。プロダクトデザイナーとして、ウォークマン、短波ラジオ、リバティーシリーズ、トリニトロンTVのデザインを担当。ソニーアメリカに4年半勤務した後、1991年に独立、現在に至る。世界57カ国の滞在経験を活かした、自由な発想のデザインを実践。3DCADとプリンターを活用した人間工学的な曲面設計を得意とする。2017年より大阪芸術大学教授。
ご訃報
青磁作家として日本の陶芸界をけん引してきた、佐賀県武雄市在住の人間国宝(重要無形文化財保持者)、中島宏さんが3月7日にご逝去されました。私どもは、ピースウィンズ・ジャパンを指定した佐賀県へのふるさと納税の返礼品に中島さんの作品を取り扱わせていただいておりました。心からご冥福をお祈り申し上げるとともに、ご遺族の皆さまにはお悔やみを申し上げます。

県内の伝統工芸制作者の課題や方向性は同じではありません。しかし、ひとつひとつ手作りで作られる工芸品を「より多くの人に知ってもらいたい、長く使ってもらいたい」という想いは一緒です。その想いをカタチとして届けるため、PWJは今後、さまざまな活動に着手します。佐賀の伝統工芸をまだ知らない人々へ向けての情報発信、チャネル開発、生活様式や生活者の意識の変化に対応した商品づくり。海外市場を見据えた商品開発や展示会の開催も計画中です。
次のステージを目指す伝統工芸のつくり手を支援することにより、PWJは佐賀県の地域振興に貢献したいと考えています。

ふるさと納税で伝統工芸を支援