「ピースクラフツSAGA」は認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が実施する佐賀の伝統工芸を支援するプロジェクトです。
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武雄焼作家、東馬窯の馬場宏彰さんが語る創作意欲の秘密

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東馬窯の馬場宏彰さんは、武雄の山で取れる天然材料を用いて陶土づくりから釉薬づくりまでをひとりで行う武雄焼の陶芸家です。茶碗や皿を始めとする日用食器からランプシェードや時計などのインテリアまで多種多様な作品を展開しています。東馬窯の暮らしに根ざした使い勝手の良い器の数々 はピースウィンズ・ジャパンのふるさと納税 返礼品 でも好評です。 豊かな探究心とチャレンジ精神を持つ東馬窯の馬場宏彰さんにお話を伺いました。

幼少期に自然と育まれた馬場宏彰さんの「焼き物への興味」と「工夫する力」

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「子供の頃はわんぱくでかなり無謀な遊びをしていたと思います」と語る馬場宏彰さん。有田出身の馬場さんは、幼少期は山や田んぼ、川に囲まれた自然豊かな環境の中で駆け回って遊んでいたそうです。ときには田んぼに落ちることもあり、失敗やけがもたくさんしたそうです。「そんな環境だったからこそ、どうすれば失敗しないか、どうすればもっと楽しく遊べるかを工夫するようになりました」と幼少期を振り返る馬場さん。馬場さんの豊かな探究心は幼少期から自然と育まれていたのかもしれません。焼き物への興味は母方のお祖父様がきっかけだったそうです。お祖父様は、絵付け、デザイン、成形など焼き物に関する様々な分野を担当するデザイナーのような仕事をされていたそうです。「祖父の影響と有田という環境で自然と焼き物に興味を持ちました」と馬場さんは語ります。

原料づくりの面白さに感銘を受けた武雄古唐津焼との出会い

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「大学までは有田を出たことがなく、武雄に焼き物があることも知りませんでした」と当時を振り返る馬場さん。窯業大学校で助手として働いていた時に、「武雄の飛龍窯で陶芸指導員をやらないか」という誘いを受け、初めて武雄古唐津焼と出会います。武雄古唐津焼は、唐津焼をルーツとして江戸時代以前に佐賀県武雄市で発祥した長い歴史を持つ焼き物です。硬くてしっかり焼けるという武雄の土の特徴を生かした唐津焼よりも薄くて軽い普段づかいしやすい器が多いのが特徴です。馬場さんは、指導員として働くうちに様々な陶芸家の方と触れ合い、原料をつくる工程の面白さ、武雄古唐津焼きの奥深さに感銘を受けたそうです。指導員としての経験を重ねる中で「自分でやったら楽しそうだと思い始めて独立を考えるようになりました」と当時を振り返って語る馬場さん。「原料から独自につくることで、自分だけの作品を生み出すことができる」と考え、持ち前の探究心に火がつき、武雄古唐津焼の作家としての道を歩み始めました。

「原料の調達から自分でやりたい」という思いで巡り合った東馬窯の立地

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馬場宏彰さんは有田生まれの有田育ちですが、武雄古唐津焼への興味もあり、武雄市での独立を考えるようになりました。その理由は、「有田で陶器に取り組む環境がなく陶器の作家として独立は難しかったのです。独立するなら原料から自分で取り組みたいという思いで、武雄市に窯を構えることにしました」と馬場さんは言います。現在、東馬窯がある場所は、知人に紹介してもらったそうです。木々に囲まれていて、建物を建てる平らな場所もあり、粘土もあるという原料から焼き物をつくるためには好条件の立地です。「建物は、この場所に生えていた木を使って建ててもらい、天井の屋根は足場板を再利用してつくってもらいました。良い人たちとのご縁で今の東馬窯があると感じています」。人生の巡り合わせに感謝をしながら馬場さんはしみじみと語っていました。

「まずはやってみよう」の心がけでフットワーク軽く挑戦を続ける馬場宏彰さん

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ふるさと納税事業者_武雄焼_東馬窯_馬場宏彰8 ピースクラフツSAGA EDITION2021作品 「削 SAKU」

「武雄市には新たな提案をしてくれる人が多く、ありがたいと感じています」「私は、まずやってみよう。やってみてダメでも、何かしら得るものがあるという考えで新しいことにチャレンジしています。新しいことに挑戦するのは楽しいものです」とうれしそうに馬場さんは語ります。最近では、器を見てもらうだけでなく実際に使ってもらうイベントにも挑戦しているそうです。「器を使ってもらうことで良さを伝えることができると思います。お客さんに見てもらえる環境があればどんどんPRしたいです」。チャレンジ精神旺盛な馬場さんは、ピースウィンズ・ジャパンの商品開発プロジェクト「EDITION」もご参加いただきました。「デザイナーの澄川伸一さんは、つくり手の意見を大事にしてくれ、仕事がしやすかったです。的確な意見を言ってもらえて、今までにない視点をもらえました」。プロジェクトを通じて新たな着想も得ることができたそうで、今後の展開も楽しみです。

馬場さんの創作意欲の源泉は飽くなき探究心とチャレンジ精神

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馬場さんは、蛇蝎(だかつ)や梅花皮(かいらぎ)といった釉薬の縮れを生かしたヒビを器に施す技法を得意としています。独自で原料を研究することによって、これらの技法を器全体に自在に用いることに成功したのです。「自然を相手にした仕事なので、原料がなくなったら今やっている技法ができなくなるかもしれないという恐怖心は常にあります」「蛇蝎(だかつ)も原料がなくなったことがありました。代替原料のテストを繰り返して調整することで今では、納得のいく品をつくれています」。他の技法に関しても代替原料を今のうちから考えてテストをしているそうです。「つくるのも好きだけど、研究も楽しいです。テストをしてうまく行ったら次は何をテストしようと考えます。失敗したらなぜそうなったのかを考えてまたテストをする。その過程がすごく楽しいです」。原料のテストや新作づくり、新たなイベントへの挑戦など、馬場さんは常に「何か新しいことをしよう」と考えチャレンジを続けています。「チャレンジを続けるからこそ、創作意欲も湧いてきます。これからも挑戦し続けます」とうれしそうに馬場さんは語ってくれました。飽くなき探究心とチャレンジ精神が馬場さんの創作活動を支えているのです。

公開日:2021年10月26日
 
更新日:2021年10月26日

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