ピースクラフツSAGA 佐賀の伝統工芸を支援するプロジェクト
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2019年1月23日

普段使いのご飯茶碗は優しいガクアジサイの染付

たなかさんが愛用する、中尾正三郎さんの染付のご飯茶碗

(写真すべて/藤本幸一郎)


 普段、私は仕事の参考に器を買うことが多いのですが、このご飯茶碗は自分が本当に使いたくて購入した数少ない器の1つです。これは伝統工芸士で作家の中尾正三郎さんの作品です。中尾さんは母の同級生で、10年以上前に母と一緒に中尾さんの工房を訪ねた際に買いました。実は有田町に移住したばかりの頃、私は商社に勤めたことがあるのですが、その会社でも扱っていた商品なんです。その頃からずっと欲しいと思っていて、念願叶って買えたというわけです。中尾さんは染付の作品を多く手がけていて、いずれも動植物の絵が写真のように描かれているのが特徴。そのふわっとした、優しい絵が大好きなんです。これはガクアジサイが描かれたご飯茶碗で、よく見ると縁が円形ではなく、多角形になっているところがかわいい。何より、普通のご飯茶碗よりも小ぶりで浅めなところが気に入っています。なぜなら、私はこう見えてご飯をそれほど食べないから。ご飯よりもおかずをたくさん食べる方なんです。また、手が小さいので、小さめのご飯茶碗の方が持ちやすくて良いんです。自分の作品でも、気づくと、つい小さな器ばかりをつくってしまっています。

 

 普段、食卓で使用するのは、以前に勤めていた窯元の器か、両親が元々持っていた昭和時代の作家の器が多いですね。お茶を飲む時には自分がつくった器をよく使います。B品や見本品がほとんどですが…。おかげさまで好評をいただいた小蓋碗には葛きりなどのスイーツを盛ることが多いですね(談)。

(杉江あこ/意と匠研究所)

 

 

 

器以外に、お菓子の箱が大好きと言うたなかさん。これらを工房で版下入れに使用している

器以外に、お菓子の箱が大好きと言うたなかさん。これらを工房で版下入れに使用している

 

 

 

たなかふみえ
たなかふみえ
陶芸家
東京都生まれ。文化女子大学短期大学部服装学科卒業。大学研究室非常勤副手を務めた後、商社に勤務。1999年佐賀県有田町に移住。2007年佐賀県立有田窯業大学校短期研修絵付技法科修了後、有田町内の窯元に就く。2014年戸栗美術館にて個展を開催。2015年独立。

県内の伝統工芸制作者の課題や方向性は同じではありません。しかし、ひとつひとつ手作りで作られる工芸品を「より多くの人に知ってもらいたい、長く使ってもらいたい」という想いは一緒です。その想いをカタチとして届けるため、PWJは今後、さまざまな活動に着手します。佐賀の伝統工芸をまだ知らない人々へ向けての情報発信、チャネル開発、生活様式や生活者の意識の変化に対応した商品づくり。海外市場を見据えた商品開発や展示会の開催も計画中です。
次のステージを目指す伝統工芸のつくり手を支援することにより、PWJは佐賀県の地域振興に貢献したいと考えています。

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