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2019年2月21日

毛足が長くふかふかの触感の鍋島緞通に愛犬も大喜び

古川さんが家の玄関に敷いている「新鍋島蟹牡丹淡灰地茜」。茜色が明るくパッと目に飛び込む

(写真すべて/藤本幸一郎)


 8年前に一軒家を購入したのですが、その時の引越し祝いに鍋島緞通吉島家の先代からいただいたのが、この「新鍋島蟹牡丹淡灰地茜」です。これは先代がかつて自宅で使われていたもので、「明るい色合いなので、古川さんの家の雰囲気に合うんじゃないか」と譲っていただきました。私はありがたく頂戴し、玄関にずっと敷いています。友人や知人が小さな子どもを連れて家に遊びにきた時には、たいてい子どもたちがこの上でごろんと寝転がります。毛足が25mmと長くふかふかな触感なので気持ち良いのでしょう。また私は犬を飼っているんですが、犬も気づくとこの上に気持ち良さそうにいます。年月が経つにつれて、この鍋島緞通も家にだんだん馴染んできたような気がします。帰ってきてこれを踏むと、あぁ、わが家に帰ってきたなと実感します。もちろん当初よりは退色しましたし、シミもできたと思うのですが、それも味のうち。私の大事な家財道具の1つです。

 

 実はもう1枚鍋島緞通を持っています。それは私が職人2年目の時に織った「手織四方花文に綿花地縁丁字文枯葉地」です。中国文様を模した左右非対称の細かい文様で、草木染めの糸を取り入れた限定色でした。当時、大変苦労して織った思い出があります。いつか自宅に敷きたいと長年思っていましたので、購入する際に、この鍋島緞通に決めました。これは自宅の床の間に敷いて飾っています。

(杉江あこ/意と匠研究所)

 

 

 

古川さんが自分で織って購入した「手織四方花文に綿花地縁丁字文枯葉地」。床の間を落ち着いた雰囲気にする

 

 

 


古川明美(ふるかわ・あけみ)
鍋島緞通吉島家工房長
佐賀県生まれ。現在、鍋島緞通吉島家工房長。

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